税関国境警備局HP Trade 自動システム及び操作支援

 

     ACE通関概要の手続きと方針

 

                              

(前書き)

*特集も参照のこと 

ACE(自動通商環境)通関概要の手続きと方針資料は草案である。ACE通関

概要の手続きはより抜きの輸入業者に対し試験的様式で展開されている。これら

の資料は必要に応じて更新される。



(本文)

ACEの通関概要、アクセス権及び歳入を一見する概況報告書(2009.09.01)



自動通商環境(ACE)中の通関概要(Entry Summary)、アクセス権(Accounts)及び歳

入(Revenue)(ESARと総称)機能の各開発段階及び実施毎に、貿易処理の自動化

が改善され、国境警備が強化され並びに合法的な国際貿易の容易化を通じて我が

国民経済の安定性が醸成される。新ESARの特徴は合衆国税関国境警備局とその貿

易相手国との一層効果的な電子的対話を可能にする。これらの強化されたアクセ

ス権機能はCBPの業務のこれまでのやり方に劇的で包括的な変更を齎し、かつ

殆ど全てのCBP貨物の手続きに影響を及ぼすようになる。



合衆国税関国境警備局は初期段階の通関概要提出機能を全ての通関地へ2009年

6月に展開することで、最新の自動通関概要提出手続きの実施に向けて一歩を踏

み出した。通関概要提出手続きの近代化により手続きの均一度が高まり、かつ、

提出者が遵守し易くなる。



現在のACE ESARの特徴

ACEは、ネットワークの接続先即ちACEの安全なデータ入口サイトを通じて

CBP、貿易に携わる者の団体及び参加している政府機関を結び付ける。新AC

E入口サイトは紙を削減し、CBP及び貿易に携わる者の団体のための手続きを

簡素化することを特徴とする。



・初期段階の通関概要提出機能によって、最も一般的な申告書の種類である01及

 び11、それぞれ消費と略式を示すものがACEで処理される。これらは全ての

 通関申告の大体96パーセントを意味する。通関概要申告のためのACEの利

 用は、残りの申告種類が実装され、かつ、ACEで申告できるようになるまで

 強制されない。

・国勢調査局の新警告手順は、電子的に通関概要を提出した後の周知の調査局不

 一致若しくは証明情報に対して、再提出し或いは一部書面の取替えで調査局の

 警告に異議を唱えるのではなく、申告者がそうなる前に取消し符号を提出でき

 るようにする。

・CBP様式、28,29及び4647、それぞれ”情報依頼書””訴訟通知”及び”銘

 (原産国印)又は(CBPへ)返還に関する通知”にACE(輸入者のアクセス

 権保有入口サイト)を介して電子的に対応できる能力がこれまでの紙ベースに

 よる手続きを自動化する。

・保税倉庫入れ認可ファイルは運送業者に保税貨物の移動のためにその認可ファ

 イルを使用することを認める。

・新”集団審査”("team review")機能は通関概要の処理をもっと効率的にし、

 かつ、通関概要の審査履歴を電子的に追跡する事例管理手法を提供するだろう。

・100を超えるカスタマイズ可能なACE報告書を介して輸入者のCBPデータ

 を先例のない方法で入手することで、法令遵守問題を特定し、日常業務を監視

 できるようになる。

・ACEの定期的な月一回の取引明細書で、参加者に輸入商品の関税及び手数料

 の支払いまでその月の15就業日までの猶予を伝える。



今後のACE ESARの特徴



・ACEの機能に残りの通関概要の種類の処理が含まれるようになる。

・拡張したACE機能に割当、ダンピング防止/相殺関税(AD/CVD)及び調停のた

 めの業務手続の再構築が含まれるようになる。

・AD/CVD事例管理システムはCBP、商務省及び貿易に携わる者の団体の間の交

 流を深め、AD/CVD事例の一層の監視を行えるようにする。

・拡張した調停届出手続きに通関概要の項目別水準での”標識”(flag)の表記法

 が含まれるようになる。調停手順には併せてその他の申告書の種類を含むよう

 に拡張される。

・商品追加登録の修正手順は、貿易に携わる者の団体のもっと効率的で紙を使用

 しない手続きの要請に応えて、電子化されるようになる。

・電子データ交換(EDI)の画像処理法は自動通関申告システム(ABI)によって走査

 画像又は走査ファイルを伝送する能力を齎すようになる。



今後の機能性[設計目標]

今後の機能は、ACEを通じて貨物を迅速かつ安全に処理するためのアクセス権

保持者及びCBP職員の自由度を齎すために、CBPが行う業務の仕方を再評価

し益々自動化することにある。 



 

[訳者補足]

 1.前書きの原文

   ACE Entry Summary Process and Policy

    *featured see also

   ACE Entry Summary Process and Policy documents are in Draft form.

    The ACE Entry Summary Process is being rolled out in Pilot form 

   for select importers. These documents will be updated as necessary.

 2.Entry Summaryの様式 CBP Form 7501

   

  「使用説明書」CBP FORM 7501 INSTRUCTIONS

   本項に関連する区画(block)の一部要約

    区画1:申告者略号/申告書番号(Filer Code/Entry N0.)

        申告書番号=申告者略号(3桁)+登録番号(7桁)+検査数字(1桁)

     但し、

      申告者略号;CBPにより申告者に割り当てられた3文字の英数字

       登録番号;申告者により任意に割り当てられた7桁の数字、同一

            様式について重複は不可

       検査数字;先行する10文字から一定の式により計算されるもの

     なお、登録番号の先行ゼロを省略しないこと

    区画2:申告種類(Entry Type)

        提出する通関概要の種類に対応する2桁の符号を記載する

        1桁目;申告の種類(カテゴリー)、0:消費、1:略式、2:保税倉庫 等

        2桁目;前記種類(カテゴリー)の細分

     例えば、01:消費+割当/査証

         03:消費+ダンピング防止/相殺関税(AD/CVD)

         11:略式+無税/有税

         24:保税倉庫+見本市

    区画3:概要提出日(Summary Date)

        通関概要をCBPへ提出した日付けであって、月、日、年(MM/

        DD/YYYY)を記載する

    区画4:保証会社番号(Surety NO.)

        関税支払保証書(Customs Bond)上の保証会社を特定する3桁の

        数字(CBP Form 301の区画7の数字)

    区画5:債務保証の種類(Bond Type)

        1ケタの数字で表す

        0:合衆国政府による申告又は保証書を必要としない申告種類

               8:継続保証

        9:単独取引保証

 3.(本文)表題のACE Entry Summary, Accounts and Revenue at a Glance

    Fact Sheetについて

   ACE(Automated Commercial Environment;自動通商環境)はCBPが開発中の

   輸入通関システムである。その中のEntry Summary;通関概要、Accounts;

      アクセス権及びRevenue;歳入に関する機能や開発概況が一見して分かる記

   事を意味する。

 4.(本文)2番目の段落の最初の文の構文について

   主語はU.S. Customs and Border Protection、述語動詞がhas takenでそ

   の目的語としてthe first stepsを取り、toward以下の前置詞句が前述の

   動詞を修飾する。前置詞towardの目的語はimplementing 〜 process with

   the deployment of ・・・ 2009で、これはimplement 〜 with ・・・の文型と

   みなされ・・・で〜を実施するを意味する。そこで、この部分を’・・・の展開

   で、〜の実施に向けて一歩を踏み出す’と訳した。

 5.(本文)3番目の段落のThe ACE Secure Data Portalについて

   http://www.cbp.gov/xp/cgov/newsroom/news_releases/archives/cbp_

   press_releases/112003/11262003.xmlより抜粋(2003.11.3.wed) 

     The ACE Secure Data Portal, essentially a customized computer 

      screen similar to a web-site home page, provides a single, 

      centralized on-line access point to connect CBP and the trade 

      community. The portal will also eventually provide access to 

      Participating Government Agencies.

      ACEの安全なデータ入口サイト、即ち、本質的にはウエッブサイトのホー

   ムページに類似した1つの特別誂えのコンピューター画面が、CBPや貿

   易に携わる者の団体を結ぶために単一の、集中化したネットワークの接続

   先を提供する。その入口サイトはなおかつ参加している政府機関に最終的

   には接続できるようになる。

   そこで、これを’ACEの安全なデータ入口サイト’と訳した。

 6.(本文)3番目の段落のfeatures reduce paperについて

   もし、featuresが名詞’特徴又は機能’とすれば、それがpaperをreduce

   するとなる。しかし、特徴又は機能が’紙を削減する’とは言わないはず

   だから、これは動詞であって〜を特徴とするの意味だと思う。次にreduce

   は動詞であり1文節に2個以上の動詞は許されないから、これは裸不定詞

   と考える。辞書にはこのような裸不定詞の用法は見当たらなかったが、こ

   の裸不定詞をfeaturesの目的語とみなして訳した。

 7.(本文)4番目の段落の上から4つ目の文について

   主語 An in-bond authorization fileは’保税倉庫入れ認可ファイル’で、

   allows carriers to 〜は’運送業者が〜することを認める’である。次

   にauthorize entities to use its bond for 〜のentitiesは事業体即ち

   運送業者にits bondを使用する権限を授与するとなる。its bondは’その

   証文’で前の文中にあるAn in-bond authorization fileを指すものと考

   える。そこで’運送業者が〜のためにその証文[認可ファイル]を使用す

   ることを認める’とした。訳は本文に示す通りである。

 8.(本文)5番目の段落の最下位の文中のElectronic Data Interchangeに

   ついて

   http://e-words.jp/w/EDI.htmlより抜粋

   EDIとは、商取引に関する情報を標準的な書式に統一して、企業間で電子

   的に交換する仕組み。受発注や見積もり、決済、出入荷などに関わるデー

   タを、あらかじめ定められた形式にしたがって電子化し、専用線やVANな

   どのネットワークを通じて送受信する。紙の伝票をやり取りしていた従来

   の方式に比べ、情報伝達のスピードが大幅にアップし、事務工数や人員の

   削減、販売機会の拡大などにつながる。データ形式やネットワークの接続

   形態は業界ごとに違うため、他の業界の企業との取り引きをEDI化するの

   は難しい。最近ではインターネットの普及に伴い、WebブラウザやXMLなど

   インターネット標準の技術を取り入れたり、通信経路にインターネットを

   用いることが増え、業界を超えた標準化、オープン化が進行している。

   (EDI:Electronic Data Interchange;電子データ交換)

 9.(本文)6番目の段落のproviding以下の(分詞)構文について

   provideの目的語を・・・holders and ・・・personnelとすれば、次のflexi-

   bilityの前にwithが必要である(provide (人に) with (物を))。また、

   ・・・personnelは前の句の’アクセス権保持者’と等値されるものだから、

   ・・・人事ではなく’・・・職員’となる。従って、provideの目的語はflexi-

   bilityを含む’アクセス権保持者及びCBP職員の自由度’とした。訳は

   本文に示す通りである。

   なお、本段落の表題中のfunctionality;機能性とは、OXFORD現代英英辞

   典にthe purpose that sth is designed for or expected to performと

   ある。従って表題は今後の設計目標若しくは期待される機能の用途を意味

   する。

 

[原文]ACE Entry Summary Fact Sheet





[改訂来歴]

 REV1 '10.02.01 訳者補足2.中の区画5の訳を次の如く訂正した。

          保証書の種類→債務保証の種類

          0:合衆国政府→0:合衆国政府による申告

                 8:継続(取引)→8:継続保証

          9:単発取引→9:単独取引保証

 REV2 '11.04.24 現在のACE ESARの特徴の上から3項目目の訳を

         次の如く訂正した。

         CB様式→CBP様式,”注意又は返送通知”→”銘

         (原産国印)又は(CBPへ)返還に関する通知”,

         紙ベースの手続き→紙ベースによる手続き。