輸出入申告書記載上の注意事項

    輸出申告書及び輸入申告書の作成において、特に注意すべき事項を1.項に纏めた。
   ここで、特に断りのないものは輸出及び輸入申告書に共通の注意事項である。
   また、ここで使用する略号及び単位について2.項で説明した。
1.記載上の注意事項 (1)申告価格    輸出申告書の場合はFOB価格、輸入申告書の場合はCIF価格とする。    価格は日本円で記入する。 (2)一欄に記載する品目及び順番    ・同一品目番号のものを纏めて一欄に記載する。     品目番号は、輸出申告書には統計品目表の番号を、輸入申告書には実行関税率表の     番号を記入する。    ・但し、その申告価格が20万円以下のものであるものについては、さらにこれを     一括して、代表品名により、輸出申告書の一欄に記入する。なお、20万円以下の     ものを一括した場合には統計品目番号欄にはX印を記入する。     輸入申告書の場合は、20万円以下のものについても一括しない。しかし、20万     円以下のものは統計細分欄に統計計上不要の表示としてX印を記入する。    ・第一欄より品目番号順に記載するのを原則とする。     なお、20万円以下のものを一括したものは最終欄に記載する。 (3)契約価格がFOB以外の場合    契約価格がFOB以外で、申告価格(FOB)の総額が100万円を超えるときは、    最後の欄の申告価格の下部の色刷部分に、その建値をアンダーラインを付して記入する。       [輸出申告書](例) CIF. US$ 12,411.-
品        名
統計品目番号
単位
数    量
申告価格(F.O.B.)
    *     (調査欄)
(1)Transistors

   -Uncased-

   dissipation rate 0.9w

 8541.21-100
TH
1
800
529 
200
 
 
 
 
 
 
 
 
(2)Silicon Transistors 

  -Cased- 

  dissipation rate 1w

 

 8541.29-910
NO
2,400
 
1,125 
600
 
 
 
 
 
CIF. US$ 12,411.-
 


(4)日本円換算レート

   日本円換算レートは、輸出入申告日の属する週の前々週の「実勢外国為替相場」の週間

   平均値を採用する。

   [例]この申告書の申告年月日は、平成2年10月22日とする。

      下表から日本円換算レートは、140円/$となる。



              実勢外国為替相場の週間平均値

                [1米ドルに対する円相場]
期       間
週間平均値
平成2. 9.23(日)〜2. 9.29(土)
平成2. 9.30(日)〜2.10. 6(土)
平成2.10. 7(日)〜2.10.13(土)
平成2. 10.14(日)〜2.10.20(土)
¥ 139.00
¥ 138.00
¥ 140.00
¥ 143.00


(5)品名欄

   ・品名は必ず記載する。

   ・品名は仕入書の品名による。また、英字品名の場合は大文字で始める。

   ・所属の分類に必要な性能、要素はその数値等(例えば消費電力等)をそのまま記載

    する。しかし、分類に必要ないものは記載しないこと。

   [例]a.仕入書の品名及び申告書作成上の注記は次のようになっている。

          Description of Goods    Quantity

             @ Frozen Squid    "G"           20,000kg

                                   "M"           25,000kg

                                   "S"            5,000kg

          仕入書@の貨物は、もんごういかではないものとし、その属名は、

         DOSIDICUS(アメリカオオアカイカ属)とする。

      b.実行関税率表における分類は次のようになっている。

        冷凍したもの→いか(Cuttle fish and squid)→−もんごういか(Mongo ika)  

                              −その他のもの(Other)

        ここで、その他のものに該当する。大きさは分類に必要な要素ではない。

      c.品名欄の正しい書き方 

             「良い例」               「悪い例」

            Frozen Squid              Frozen Squid

             [DOSIDICUS,other than Mongo ika]    [not mongo ika;"G","M","S"]      

(6)単位欄及び数量欄

   ・単位欄には輸出統計品目表又は実行関税率表記載の単位を記入する。

    なお、2つ単位がある場合は、第1単位を上位に、第2単位を下位に記入する。

    単位は必ず大文字で書く。例えば、kgではなくKGと書かなくてはならない。

   ・数量欄には単位で表示される正味数量を、単位以上を白抜き部分に、未満を色刷部分

    に記入する。

   ・20万円以下のものを一括した場合は、代表品名に対応する単位を記載し、その単位

    に対応する該当品の数量を記入する。申告価格欄には一括した品名全体の合計金額を

    記入する。

(7)酒税、石油税等

   酒税、石油税等がある場合は、酒/石/消/地/ 欄の該当箇所にXを記入し、単位、

   正味数量、税率、税額等を記載する。

   これにより地方消費税等の記載欄がなくなった場合は次欄を使用する。この場合、次欄

   の白抜き部(品目番号等)は記載不要のためここにはXを記入する。

   [例]下図は次欄の白抜き部分の一部にXを記入した例である。

単位
正味数量
申告価格(CIF)
 
 

   


(8)その他注意事項

   ・仕入書のCIF価格からFOB価格に換算する場合の注意。

    例えば、CIF価格がFOB価格に10%の運賃、保険料を加算されている場合の

    換算式は次による。

         FOB価格=CIF価格÷1.1

      (CIF価格の90%とするのは誤り。)

   ・仕入書のFOB価格からCIF価格を計算する場合の注意。

    例えば、海上運賃はをそれぞれの貨物の重量按分とし、海上保険料はそれぞれの

    貨物について価格(FOB)按分とする場合、按分された運賃、保険料の円未満は

    四捨五入して、それぞれの貨物のFOB価格に加算する。

   ・関税が免除される場合。

    関税が免除されるものについては、消費税(及び地方消費税)が免除される。

    この場合、品名、数量、申告価格等記載の上、税率欄及び関税額欄に0を記入する。

    また、消費税及び地方消費税関連の記入欄は空白とする。 





2.略号及び単位

  (略号及び申告種別符号)

  FOB:Free on board;本船渡し(甲板渡し)価格

  CIF:Cost,Insurance & Freight;本船渡し原価に保険料と運賃を加えた価格

    IC:直輸入              RE-IMP:再輸入

        IS:蔵入れ                 ISW:蔵出輸入

        IM:移入れ                IMW:移出輸入

        IA:総保入れ               IAC:総保出輸入

        BP:許可前引取り             IBP:許可前引取貨物の輸入 

  (単位及び単位欄の記号)

   CM:立方メートル(Cubic Metres)       L:リットル(Litres)

   CT:カラット(Carats)            M:メートル(Metres)

   DT:排水トン数(Displacement Tonnage)   MT:トン(Metric Tons)

   DZ:ダース(Dozen)            NO:個、本、米、・・(Raw Number)

   GR:グラム(Grammes)           SM:平方メートル(Square Metres)

   GS:グロス(Gross)            ST:組(Sets)

   GT:総トン数(Gross Tonnage For Vessels) TH:千個、千本、(In Thousands) 

   KG:キログラム(Kilo-Grammes)      (I.C.):容器とも(Including Containers)  

   KL:キロリットル(Kilo-Litres)     (I.I.):内装とも(Including Inner Packings)

    (D.W.):乾燥重量(By Dry Weight)      (M.C.):金属含有量(By Metal Content)

                                       以上