NACCS形式による通関書類の作成問題

(要  旨)

(1)第40回通関士試験から通関書類の作成(輸出申告書、輸入申告書)の出    題形式が変更になるのに伴い、税関ホームページに試験問題のサンプルが    掲示されている。 (2)このサンプルは第39回及び第38回の「通関書類の作成要領その他通関手続    の実務」の記述式第1問輸出申告書の作成及び第2問輸入申告書の作成を    基に作成した場合とされている。 (3)この問題の要点は、”輸出申告の場合は統計品目番号を、輸入申告の場合    は品目番号及び課税価格”を答えることにある。 (4)本稿ではNACCS形式特有の申告事項登録画面並びに選択肢と正解に    ついて、前記サンプルから抜粋して表示する。 (申告事項登録画面、及び選択肢と正解) (1)第39回を基にするもの    a.輸出申告             b.輸入申告          (2)第38回を基にするもの    a.輸出申告             b.輸入申告          (NACCSコード)  設問の記の1項に解答すべきNACCSコードについて、次の如く記載されている。 (1)輸出申告   「統計品目番号」欄には、別添1の「輸出統計品目表」(抜すい)を参照し    て、該当する輸出統計品目表の品目番号・細分番号及び同品目表のNACCS       用コードを次により選択肢の中から選ぶ。    @ 1〜6桁目     :輸出統計品目表上の該当する号の番号(6 桁)    A 7〜9桁目     :輸出統計品目表上の該当する号の統計細分番号(3 桁)    B 10 桁目     :輸出統計品目表上の該当する号及び統計細分番号に付されたNACCS 用      品目コード(数字1 桁)     ただし、一品目の申告価格が20 万円以下の貨物を一括して1 欄で申告     (少額申告)する場合は、「]」を、普通貿易統計に計上する必要がな     い貨物に該当する場合は、「E」を記載する。 (2)輸入申告   「品目番号」欄には、別添1の「実行関税率表」(抜すい)を参照して、該    当する実行関税率表の品目番号、統計細分番号及びNACCS 用品目コードを    次により選択肢の中から選ぶ。    @ 1〜6桁目     :実行関税率表上の番号(6 桁)    A 7〜9桁目     :実行関税率表上の統計細分番号(3 桁)    B 10 桁目     :実行関税率表上の号及び統計細分番号に付されたNACCS 用品目コード     (数字1 桁)     ただし、実行関税率表の「NACCS 用」欄に「†」、「†1」等の印があ     る場合は、別添2のNACCS 用品目コード表(抜すい)に定めるNACCS用     品目コード番号を、一品目の申告価格が20 万円以下の貨物を一括して     1 欄で申告(少額申告)する場合は、「]」を、普通貿易統計に計上す     る必要がない貨物に該当する場合は、「E」を記載する。 (補  足) (1)上記の如く申告書作成問題において、従来必要とされていた税額計算等が    省略され簡素化されたが、実務の短答式問題については何も言及されてい    ない。これは私見であるが、短答式問題では従来通り関税額、酒税額等の    計算の他、前記簡素化分に見合う短答式問題の補充が行なわれるのではな    かろうかと思う。 (2)なお、上記サンプル問題の詳細は税関ホームページを、また出題の基とな    る問題の解答と解説は日本関税協会のホームページを参照のこと。                                   以上