許可等の税関確認と輸出者の対応
輸出令第5条の規定により、税関は当該貨物の通関手続きにおいて、
輸出の許可・承認若しくはこれを要しないことの確認を行なわなけれ
ばならない。このため、輸出者はこれに対応した準備を事前に行わな
ければならない。
ここでは、税関の確認方法とこれに対応する輸出者の準備について纏
めた。
1.税関の確認
これは、運用通達(輸出注意事項62第11号)「税関の確認等」による。その
概要を次に示す。
@ 根拠:輸出令第5条に基づく。
A 確認の時期等:輸出令第5条1項には、特に規定されていないが、一般
的には輸出申告が行なわれた時とする。詳細は運用通達による。
B 確認の書類:税関が確認のため提出又は提示を求める書類は次のとおり
とする。
(イ) 輸出許可・承認を要するものについては、輸出許可証、輸出承認証。
但し、電子情報処理組織を使用した許可・承認については、「電子
裏書通達」(輸出注意事項12第16号)に基づき打ち出された当該許可
・承認情報。
(注)税関に提出された輸出許可証又は輸出承認証は、税関において、
裏書通関欄に所要事項を記載し、輸出許可の際、申告者に返却
する。但し、「電子裏書通達」によるものは、税関において確
認した上で、当該裏書情報の右側の欄外余白に通関年月日の記
載及び税関記名押印を行なった後、輸出許可の際、申告者に返
却する。
(ロ) 輸出の許可若しくは承認の条件として、特定の書類を税関に提出又は
提示することとされている場合は、その書類。
(ハ)その他税関が特に必要と認める書類。
2.許可証等の種類と税関の確認方法
(1)許可証等の種類
輸出許可関連の許可証等には次のものがある。
@包括許可証(第1種一般包括許可、第2種一般包括許可等)
A個別許可証(電子情報処理組織を使用した場合の当該許可・承認情報を
含む)
B非該当証明、非該当判定書及びCISTEC の「公表リスト」番号
C16項許可不要通知
(2)税関の確認方法
@ 包括許可証
これは、「税関における包括許可の確認方法について(お知らせ)」
(平成8年9月12日)による。その要点を次に示す。
輸出者は、通関手続きを行なう際、次の事項をインボイスに記載しなけ
ればならない。
(イ) 第1種一般包括輸出許可及び特定包括輸出許可を受けている場合
当該貨物について、包括許可の対象貨物に該当する輸出令別表第1
の項及び番号並びに貨物等省令の番号。
(記載例1)5の項(1) 貨物等省令 第4条第1項第一号 イ(一)
(記載例2) 5−1 4−1−1−イ−(一)
(ロ) 第2種一般包括輸出許可を受けている場合
該当貨物ごとの「一般包括輸出許可等について」(8貿局第376号)
の別記7の該当番号。
(DVD-RAM DRIVE の場合の記載例)
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(別記7の該当番号5に該当) (省令 7−1号(ハ)に該当) |
A 個別許可証 これは、前記1.B項による。 即ち、輸出許可証、輸出承認証又は当該許可・承認情報を税関に提出すると、 税関は、確認の上、所要事項を通関欄等に記載して返却する。 B 非該当証明等 これは、前掲の「非該当証明及び非該当判定書」による。 そこで、一般的な方法としては当該貨物のメーカーの判定結果を輸出者が作 成する非該当判定書に添付して、税関に提出することが記載されている。 C 16項許可不要通知 16項許可要の場合は、個別許可証を取得しなければならず、その確認方法 は前記A個別許可証の場合に含まれる。 本項の16項許可不要の場合は、「輸出貨物が核兵器等の開発等のために用 いられるおそれがある場合を定める省令」(通商産業省令第16号)に該当し ないことを確認しなければならない。この省令の定めるところを要約すれば、 ”その貨物の輸出に関し、その契約書又は輸出者が入手した文書等から或い は輸入者等からの連絡により当該貨物が核兵器等の開発等に用いらおそれが あることを知った場合”である。前記に該当しないことの証明、確認は本質 的に輸出者の申告に基づく他はない。従って、非該当判定書のような書類に よらず、通常は輸出申告書の16項許可不要欄にチェックを入れ、それを税 関が確認することになる。 3.提出書類(輸出許可関連に限る)及び輸出者の対応 (1)包括許可証を用いる場合 @包括許可証 輸出者は原本を提示しなければならない。従って、複数の税関で通関手続き を行なう等の場合は、許可証の分割を受ける必要がある。 Aインボイス 輸出者は前記2.(2)@に示す事項を記載しなければならない。また、 次項Bに示す番号等も記載する。 B輸出申告書 通関業者は輸出申告書に包括許可の対象貨物に該当する輸出令別表第1の項 及び番号を記載する。また、別表第1の16項、又は別表第2の該当非該当 を記載する。(本HP<通関士試験補充講座>「輸出入申告書の様式」参照) このため、輸出者は前記番号等をインボイスに記載し通関業者に連絡する。 (2)個別許可証を用いる場合 @個別許可証 輸出者は原本を提出しなければならない。従って、複数の税関で通関手続き を行なう等の場合は、許可証の分割を受ける必要がある。 Aインボイス 輸出者は次項Bに示す番号等を記載しなければならない。 B輸出申告書 通関業者は輸出申告書に個別許可の対象貨物に該当する輸出令別表第1の項 及び番号を記載する。また、別表第1の16項、又は別表第2の該当非該当 を記載する。(本HP<通関士試験補充講座>「輸出入申告書の様式」参照) (3)非該当証明等を用いる場合 @非該当証明等 これは、前掲の「非該当証明及び非該当判定書」による。 非該当証明等は原本を提出又は提示する。但し、CISTEC公表番号等はインボ イスに記載する。 Aインボイス 輸出者は別表第1に非該当の旨記載する。 B輸出申告書 通関業者は輸出申告書の該非記入欄の非該当にチェックを入れる。 (4)16項許可不要通知 前記各項による他、輸出者は16項許可の要否をインボイスに記載し、通関 業者に通知する。これに基づき通関業者は輸出申告書の該当欄にチェックを 入れる。 [注意]上記のことから、輸出者はインボイスに16項許可要否及び別表第1 の該非欄を設け、通関業者に通知する必要がある。 以上